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千葉県の伝統的工芸品「房州うちわ」を製作・販売しています。

房州うちわは、京うちわと丸亀うちわとならぶ日本三大うちわの一つです。
材料は、千葉県南部、南房総地域のしなやかな「女竹」(めだけ)で、概ね40~70本に細かく割いた「骨」を交互に糸で編んで扇状にして、和紙や布地を貼ったものです。
丸柄で、格子状の骨と弓竹が作る「窓」の美しさ、そして、細い骨から生み出される“しなやかな風”が房州うちわの特徴です。

江戸時代、房州(安房国:千葉県南部の南房総地域)は、うちわ材料となる女竹の産地で江戸に出荷していました。しかし、明治になりうちわ生産が始まり、大正12年(1923年)の関東大震災で被害を受けた東京のうちわ問屋が、この地域に移住して生産を始め、房州うちわの産地となりました。

長らく、房州うちわは漁師町のおかみさん達の内職として、生産工程ごとに分業で生産されてきました。しかし、実用品としてのうちわの需要と生産量の減少とともに、近年は高齢化による職人の減少が問題となっています。

私は、2015年から、房州うちわの製作全工程を一人でこなすことができる職人さんをはじめ多くの職人さんのご指導を受け、房州うちわ作りを始めました。

南房総地域の女竹を材料に、分業によらず一貫して20余りの工程を手作業で仕上げています。
房州うちわの優しくてしなやかな風をお届けします。

また、草木染めでうちわに貼る布や染織の小物作りもしています。

房州うちわ「輝」 柴田輝和 由子